組織の要‼中間管理職向けのTeams活用法 第1回~連載開始にあたって~
こんにちは、株式会社 Funkitの高田です。
今回はMicrosoft Teamsを例に、ビジネスチャットを組織で効果的に活用するための施策を紹介します。
ビジネスチャットの普及と活用状況について
『働き方改革』や『生産性向上』などの取り組みもあり、普及が進んでいるTeams、Slackのようなビジネスチャット。
皆さま、職場でも有効に活用できているでしょうか。
- 情報交換の敷居が下がりましたか?
- どこでも使えて便利ですよね?
という問いに対しては大半の方がYESと答えるでしょう。近年では個人向けでもLINEやTwitterのようなテキストベースの情報発信ツールが定着しています。
では、次の問いはどうでしょうか。
- 仕事の品質が向上しましたか?
- 生産性が向上しましたか?
弊社内でもビジネスチャットの活用を試行錯誤する日々ですが、正直に申し上げて自信満々にYES!!と答えられない点もいくつかあります。
その大きな理由の一つとして、ビジネスチャットなどのコミュニケーションに特化したツールを各個人の活用技術に任せた運用としてしまうと、あるメンバーの活用技術が低いままとなってしまうことが原因で本来期待できる導入効果が限定的なものに留まってしまうことが挙げられます。
コミュニケーションの質を大きく向上させるにはビジネスチャットの活用法を研究し、活用法を組織全体に向けて横展開する必要があります。これは一朝一夕に成るものではなく、継続的に取り組む必要があります。
本シリーズの目標
本シリーズでは、ビジネスチャットを組織で効果的に活用するための考え方・施策の一例を紹介していきます。
これからビジネスチャットの導入を推進する方々、導入しているが活用に課題を感じている方々の参考になりましたら幸いです。
ツールとしては弊社内でも活用しており、お客様向けの導入・利活用支援サービスも行っている『Microsoft Teams(およびOffice 365)』を紹介します。ただし、必ずしも特定のツールを前提とした内容ではないので、『Slack』や『Chatwork』などの他のツールに置き換えて参考としていただくこともできるのではないかと思います。
Teamsの使用例(PC/スマートフォン)
なぜ『中間管理職』なのか?
本シリーズがなぜ『中間管理職』に注目しているのかということをご説明します。
中間管理職とは、いわゆる階層型組織における『役職を持った人』です。一般的な階層型組織における中間管理職の働き方は大きく、次のようになっていると思います。
- 上司や組織からの指示を受ける
- 部下への指示を出す
- 部下からの報告を受け、意思決定やサポートをする
- 上司や組織へ報告や提案をする
このように中間管理職は様々な人と人を繋ぐコミュニケーションハブの役割を持っています。
中間管理職らがビジネスチャットというコミュニケーションツールを上手に活用し、『最大限の付加価値を乗せられる』『最大限のパフォーマンスを出せる』ように設計・運用することが重要です。
ユーザーとしての筆者の立場
本連載で紹介する情報は、筆者がユーザーとして日々Teamsを利用する中での改善施策などを元としています。前提のご説明として執筆時点での筆者の立場を簡単に紹介します。
- 情報技術関連の事業部一員としてサービス企画・営業プロモーション・事業部管理を担当しています。事業部メンバーは30名ほどで、事業部階層上の連携ではリーダー・プロジェクト責任者の計6~8名との連携があります。加えて他の事業部との連携、役員会などの上位組織への報告内容作成、自身が参加するプロジェクト(当ブログもそのうちの1つ)のメンバーとの連携、さらに営業窓口としてのお客様とのコミュニケーションなど、多くの方々と実務上の接点があります。そのため1つ1つのコミュニケーションに使える時間が限られています。
- 業務内容はお客様のニーズに合わせたサービスが多くの割合を占めます。特に上流工程では仕事のマニュアル化が難しく、ベストエフォートで対応を進めます。関係者各位とはその時々の情報を正確に共有しながら仕事の進め方の合意を取り、適切に進捗管理をする必要があります。
- 東京・宮崎の2つの事業所があり、それぞれに事業部メンバーが在籍しています。また、開発チーム内には社外のパートナー様も参画されております。メンバーとのコミュニケーションを対面でおこなうことは効率が悪く、Teamsを使用したリモートワーク中心のスケジュール設定で活動しています。
- 日中は連携相手の仕事を止めないように最優先での即レスを心掛けます。組織の人数が増えるごとに、ビジネスが加速するごとに、指示出し・相談事・トラブル対応が増えていき、自分の宿題に取り掛かれるのは就業時間後になりがちです。
筆者の組織上の立場
筆者に限らず、上記は日本の中間管理職にありがちな状況であると思います。若手を育成し後任へ自身の仕事を引き継いでいくことが理想ではありますが、そうした時に若手を育成するのもまた我々中間管理職であることもザラです。
このように日々の限られた時間の中で、中間管理職がコミュニケーションハブとして機能するには「コミュニケーションにかける時間を圧縮しかつ、コミュニケーション品質を高める」という無理難題を乗り越える必要が出てきます。
PR:弊社でOffice 365の導入・利活用支援サービスをご提供する際は、お客様ごとの働き方や課題を理解したうえで一緒に課題解決に取り組んでいきます。上記とは異なる背景であってもご支援が可能ですので、お気軽にお問合せください。
次回予告
次回は、設計・運用改善のヒントとなる『組織でビジネスチャットを利用するメリット』について考察する予定です。お楽しみに!